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瀬戸内サーカスファクトリーの活動紹介、現代サーカス情報提供など


by circusdo

この地域で、ここまで、そしてこれから。

最近、日本のいろんな場所での仕事が増えてきて、横浜、札幌、東京、大阪と、くるくる飛び回っている感じ。

ただスケジュールに追いかけられて、目の前がくるくるしていて
必ずつけてる大事な「3年スケジュール」もままならない

香川でのこれからのプロジェクトを、じっくりイメージして膨らませることができず、
そわそわしていた、
そんな状況にいっとき、ポーズをおこう。

先日、ひさびさにサーカスファクトリーの理事や「キャバレー」舞台制作チームと集まった。
@中條財団!
茶室がみんなの場所になる。
「ワインあるよ」の一声で、「行きます!」「行きます!」「飲めないけど、行きます!」
…って、あっという間に仲間が集った。

ようやく、これからの話になる。
常設のサーカス創作施設を一気につくるのが無理でも、
まずは拠点をつくろう、事務所、サーカス図書館、そしてアーティストが来ても泊まれる場所。
要は1軒家だけど!

具体的に場所探しを始めた。

体育館みたいな場所は、とりあえずは必要なとき借りられる場所を2~3か所持っていたら良いのでは。
いきなり大きな施設を管理しきれる財政的基盤もないし。
提携して、あらかじめ伝えておけば、2~3週間借りられるように。

それは出来る気がした。

来年には、現代サーカスフェスのヒヨコみたいなやつ、やりたいな。

ヒヨコでも、すごいヒヨコ。目つきが違うぞ、みたいな。

なんかいっぱい、アイディアが沸いてしょうがないから、皆に少しずつ話して、分け持ってもらう。

なんかいつもゼロみたいな気分になっちゃうから、つらつらと、2011年からの「サーカスの軌跡」をたどってみた。

2011年5月、すべての始まり。
「サーカスが、はじまる。」
と題して、世界でいちばん小さなサーカスをやったんだ。
片原町のルビー商会3階、金井圭介さんに来てもらった。

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天井低くて、梁をさけてジャグリングのクラブを投げ上げるのがめっちゃ大変。
でも、やってくれた。初めての、香川でのサーカス、初めての、満員御礼。

2011年11月、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館での20周年記念サーカス「20歳のパレード」。

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初めてもらった、公の場所からのお仕事。
初めての創作、全ては手探り。

2012年8月、気温35度を超える真昼間、高松港、サンポートの船のそばで、綱わたり師・清水恒男さんが、疲れた顔ひとつ見せず、3回のショウをやり切ってくれた。

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11月、ことでん仏生山工場での「100年サーカス」。目黒陽介演出。
現役の整備工場の中での創作サーカス。クレイジーな企画、どれほどの創作の熱意があれば実現できたのか?
目黒氏に、皆に感謝。

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同年11月、玉藻公園で行われた瀬戸内生活工芸祭の中での「サーカスパレード」。
地元のミュージシャンやパフォーマーと「ガチ」でつくった、本当の本当の苦労作。
結構しんどかったけど、この後できたつながりは今も宝物。

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同年12月、チーキィさんが演出してくれた「街中サーカス」。寒かった!
常磐町商店街をサーカス小屋に見立て、移動しながらストーリー仕立てのショウに仕上げた。

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2013年3月、地元で「演出やりたい」って言ってくれた、藤田智成君、苦心の作。
京都と神戸で発表。「ジャン・ガリッシュ・旅楽団」。
メイクのまま大きな車でみんなでぎゅうぎゅうで走った、人生初めてのサーカスの旅。

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2013年10月、2回目の「街中サーカス」。
かねてから望んでいた「伝統芸能とサーカスの出会い」。
国立文楽座で30年以上人形遣いをやってきた勘緑さん(いまはフリー!)とくるくるシルクに協力してもらい、「人形浄瑠璃」を「人間浄瑠璃」に?!

「地域とつくる」をいけるところまでやってみよう、と思った、この「街中サーカス」では、地元ミュージシャンやパフォーマーだけでなく、地元の造形作家にもたくさん関わってもらい、負荷のかかる仕事をしてもらった。
「地元とつくる」はいちいちしんどい。
でも、これじゃなきゃ、やる意味がない。

<へっこき嫁>
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<サーカスパレード@常磐街>
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今年2014年3月。
5月の「キャバレー」公演のキックオフとして、高松興正寺別院のお堂の中でやった「お寺でサーカス」!

サイトスペシフィックの実験のような感じ。
そのうち本格的にお寺で創作してみたいな。

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そして今年の5月。
日仏共同創作公演「キャバレー」。

初めての本格的国際企画であり、閉校になったさぬき市旧天王中で2週間の滞在制作。

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…これら、ひとつひとつに、実はテーマと目的を設定してる。
「瀬戸内サーカスファクトリー」というワッペンがつけば、人は同じように見るかもしれない。

だから「前より~だ」という、良くも悪くも、比較も出てくるはず。

毎回、違う意味と目的で行っているので、見え方はぜんぶ違うはず。

この「意味づけ」と「目的」を忘れなければ、目標を見誤ることはないのではないか?
地に足をつけて、自分たちが何を目指すのか、いちいち確認する必要がある。

流されたくない、けど、焦りがないといえば嘘。

いつも不安だし、続けられるのか自問ばかり。

でも、ちょっと振り返ってみる。
なんとかかんとか、続いてきたじゃないか。
亀の歩みでも、迷いと反省の連続でも。

なら、明日も一歩くらい、進めるかもしれない。

そう思って、地元で仲間と集うことにした、2日前。
私たちは、再び動き出す。
by circusdo | 2014-08-08 21:22 | 瀬戸内サーカスファクトリー